輪をかけて
皆さんは、「輪(わ)をかけて」という言葉をご存知でしょうか。
「輪をかける」や「輪を掛けて」と言うこともありますが、意味を知らない人も多いと思います。
この記事では、「輪をかけて」の意味や語源、使い方と例文を解説させていただきます。
輪をかけての意味とは
「輪をかけて」には、「いっそう激しくなる」「さらに大袈裟にする」という意味があります。
語源は古く、弓道が由来です。弓の弦をピンと張る為に弓の上端に輪を掛けていました。このことから、「勢いを付ける」という意味の慣用句「輪をかけて」ができたという説があります。
板で作った桶がバラバラにならないように竹の輪で止めていました。桶よりも一回り大きな輪をかけたことから、「輪をかける」という言葉ができたという説もありますが、こちらは慣用句の意味を持たないので間違いです。
また、「拍車(はくしゃ)をかける」という言葉があります。こちらも「輪をかけて」と似た意味で、「勢いを増す」という意味です。
拍車とは乗馬靴のかかとに付けるもので、馬の腹を蹴って痛がらせ、早く走らせることから「拍車をかけて」という言葉ができました。
「輪をかけて」と「拍車をかけて」はほぼ同じニュアンスなので、使い分けを深く意識する必要は無いでしょう。

輪をかけての使い方・例文
ここで、「輪をかけて」の例文をご紹介します。
1.彼は本当に温厚で、彼の父親に輪をかけたようなお人よしだ。
2.女の私でも知らないんだから、男のあなたは輪をかけて知らないでしょうね。