慣用的
皆さんは「慣用的」という言葉をご存知でしょうか。
「慣用句」なら分かるよ、という方も多いでしょう。では、どういう意味か具体的に説明できるでしょうか?
今回は「慣用的」という言葉について詳しく解説します。
慣用的の意味とは
慣用的とは「名詞『慣用』に接尾語『的』がついた言葉」であり、「慣用」とは「広く一般的に使われること。普通に用いられること。事実として用いられていること」という意味です。
読み方は「かんようてき」です。
二つ以上の単語の結びつきが全く違う意味となる「慣用的表現」のことを「慣用句」といいます。
たとえば、大きな出費をした結果当初の予算を超えてしまうことを「足が出る」といいます。この場合の「足」は人体の一部としての足ではなく、お金をたとえた言葉です。
「足が出る」といえば前述の意味になるというのは、「一般的に使われている」定型句です。これを「慣用的表現」、すなわち「慣用句」というわけです。
こういった慣用的表現は英語にも見られます。
有名なのは「Oh, my God!」でしょう。直訳すると「ああ、我が神よ!」ですが、実際の意味は「なんてこった!」です。
神に祈りたくなるほど大変な目に合ってしまったという状況のように思えますが、そこまで深刻な場面でなくとも、ただ単に驚いたときに思わず出る言葉というのが実情です。
慣用句は使う人の文化圏を特徴的に表す言葉です。当人たちの間では普通にやり取りされていても、異文化交流の場では互いに知識がないと混乱する元になりかねません。
これは言葉だけに限らず、独自の慣習というものはどこの集団にも存在します。
自分の周りでは慣用的なものでも、よその人にとってはそうではないということは忘れずにいたいものです。
慣用的を使った文章・例文
- うちの会社では、始業10分前出社が慣用的になっているのは事実だ。
- 慣用的な表現として、度胸のことを言い表すのに「肝」という言葉を使うことがある。