苦節
「苦節(くせつ)」という言葉をご存知でしょうか?
「苦節何年」なんて言い方をしますが、なんだか演歌っぽい響きのある言葉ですね。
今回は、そんな「苦節」について解説します。
苦節の意味とは
「苦節(くせつ)」とは、「苦しみに負けず、自分の信念や態度を守り通すこと」です。
よく「苦節十年」という言い方をしますが、この「十年」には、長い年月という意味が込められています。
「苦節十年、たゆまぬ努力を続けここまできた」などと使います。十年と具体的に数字が出ているので誤解されがちですが、これはそのまま「10年間」の事ではないので使い方には注意が必要です。
ですから「苦節何年」という表現は本来ありませんが、現代では、苦節の後に、具体的に3年とか20年とか数字を当てはめて使われることの方が多いようです。
苦節の類語
「苦節」の類語には以下のようなものが挙げられます。
・下積み
【意味】なかなか芽が出ずに、低い地位や立場にあること。
【例文】長い下積み時代を経て、念願の大舞台に立てるようになった。
・辛抱(しんぼう)
【意味】耐え忍ぶこと。
【例文】貧乏生活を辛抱しながら、少しずつ蓄えたお金で起業した。
・艱難辛苦(かんなんしんく)
【意味】人生の中で起きる困難や苦悩のこと。
【例文】艱難辛苦を乗り越えて、ついに晴れの舞台に立った君に幸あれ。
苦節の使い方・例文
1.苦節十年、今まで挫けそうになったこともあったが、ここまでこれたのは君のおかげだ。
2.苦節を共にした彼がいなければ、私の現在の成功はなかった。