オムニバス
「オムニバス」という言葉をご存知でしょうか?
「オムニバス映画」や「オムニバス形式のドラマ」などと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
なんだか不思議な響きの言葉ですが、意外な語源があるのです。
今回は「オムニバス」について解説します。
オムニバスの意味とは
「オムニバス」とは、独立した複数の短編をまとめた作品集のことです。「オムニバス映画」や「オムニバスドラマ」などと使われます。厳密には、1人の作者の作品をまとめたものをオムニバスといいますが、映像作品では監督が複数いたり、文学作品では複数の作家の作品を共通したテーマで集めたものなども含まれます。
オムニバスの語源
オムニバスは、英語やフランス語で「omnibus」と書きます。omnibusとはもともとラテン語で「すべての人のために」という意味でした。
この言葉が、フランスの街ナントで、だれでも乗ることができる乗合馬車の通称となり、それが一般名詞として通じるようになりました。つまり、オムニバスとは「乗合馬車」を指す言葉なのです。
ちなみに、このomnibusが語源となって、公共交通機関であるbus(バス)という英語ができました。
「乗合馬車」という意味が転じて、「複数の短編を乗合馬車のようにパッケージングしたもの」をオムニバスと呼ぶようになったということです。
オムニバスの類語
オムニバスの類語には以下のようなものが挙げられます。
・コンピレーション・アルバム
【意味】複数のアーティストの作品を、あるテーマや編集意図に沿って集めた
ミュージックアルバムのことです。
・アンソロジー
【意味】複数の作家の作品をひとつの作品集としてまとめたものです。
オムニバスを使った文章・例文
1.このオムニバス映画は、ひとつひとつの作品に監督の個性が表れていて面白い。
2.好きなアーティストばかりが集められたオムニバスが発売されるから楽しみだ。