采配
スポーツ中継などでよく耳にする「采配」という言葉。
新聞やネット記事などでも、「見事な采配」や「采配を疑問視」という見出しが使われていますが、本来は「采配を振る」という言葉からも分かるように、本来は行為を指す言葉ではなく、ある物のことを指す言葉だというのをご存知でしょうか。
ここでは意外に知られていない「采配」の本来の意味について詳しくご紹介していきます。
采配の意味とは
采配とは、本来は「戦場で用いられたふさつきの指揮棒」のことを指します。
戦国の16世紀から幕末まで指揮を取るために使用された道具のことを指し、厚い紙を切って柄の先につけた形状をしている棒のことを采配と呼びます。
そこから転じて、スポーツの試合や、会社の企画など、指揮を取ることを広く指す言葉として用いられるようになりました。また全体の指揮を取ることだけではなく、戦術を決めたり、試合に出場するメンバーを選出したりすることも「采配を振るう」と表現されます。
ちなみに、戦場で用いられた采配と見た目が似ていることから、掃除道具のはたき棒のことも采配と呼びます。また、采配自体が棒を指す言葉のため、采配棒という表現はされません。

采配を使った文章・例文
- ピンチになるたびに的確な指示をする監督の名采配のおかげで、悲願の初優勝を果たした。
- 指示を無視する部下が多いせいで、せっかく一週間かけて練った采配が全て無駄になってしまった。
- 大将として采配を振るだけで自軍が動くのは男のロマンだ。