舌を巻く
皆さんは「舌を巻く」という言葉をご存知でしょうか。
慣用句の一つなので、「舌を巻く」と言った際にその動作を本当にしているとは限りません。
しかし慣用句とはあくまで比喩表現であり実際には不可能な動作を表しているものが多いのに対して、やろうと思えばできる動作であるという、少し珍しい性質を持っています。
舌を巻くの意味とは
舌を巻くとは「あまりにも優れているので、ひどく驚くこと。感心すること。」という意味です。
口の中で「舌を巻く」、つまり舌を折り曲げて先端を口の奥へ向けるように動かすと、言葉を発することができません。
そのように「言葉に言い表すことができないほど感心する」様子が「舌を巻く」という状態なのです。
語源は、中国の漢時代に書かれた書物「楊雄伝(ようゆうでん)」に出てくる「舌巻(ぜっかん)」という言葉だとされています。
文脈を見ると「驚いて口もきけなくなった」状態を指して使われている言葉であり、具体的な動作としては、上記の通り口の中で舌を巻くように折り曲げたというものです。
また「巻き舌」という言葉がありますが、こちらは「舌の先を巻くようにして勢いよく話すこと」という意味です。
江戸っ子のべらんめえ口調や、ラテン語由来の言語における「r」を発音する際に用いられる発声法で、「タングトリル」ともいいます。
「言葉が発せられなくなるほど驚く」という意味の「舌を巻く」という言葉が指す状態とは全くの別物なので、混同しないように気をつけましょう。
舌を巻くを使った文章・例
- この短期間での彼女の上達ぶりには舌を巻くばかりだ。
- 子供との口げんかであっさり言い負かされてしまい、思わず舌を巻いた。