鶴の一声
「鶴の一声(つるのひとこえ)」という言葉の意味や語源、使い方などについて解説します。
物事を決定する時に、この「鶴の一声」という言葉が使われる場面がありますが、さて、本当にちゃんと覚えていただろうかと不安になることもありますよね。
この機会に詳しく覚えて、明日に役立てましょう。
鶴の一声の意味とは
鶴の一声の言葉の意味は、「議論がたくさん出る中で、権威ある者や実力者が事を決定づける短い言葉のたとえ」、言い方を変えると、「多くの人の議論や意見を、否応なしに押さえつける有力者や権威者の一言」となります。
そもそも、この言葉になぜ鶴が使われたのでしょうか?
この後、語源などについても詳しく解説していきますので、どうぞ最後までご覧くださいね。
鶴の一声の類語
鶴の一声の類語をご紹介しましょう。
- 「雀の千声鶴の一声」
「雀の千声」と「鶴の一声」が対になった形で、江戸時代から用いられていたと
されます。
「雀が千羽でさえずるよりも鶴の高らかな一声の方が物事を決定するには有効
である」という意味です。
- 「百星の明は一月の光に如かず」
「何百という星の明かりも、一つの月の光には敵わない」という意味合いから、
鶴の一声に似ていますね。
鶴の一声の対義語
鶴の一声の対義語としては、先でご紹介しました「雀の千声(すずめのせんこえ)」ということになりますね。
鶴の一声の語源
さて、冒頭でお話ししました、そもそも、この言葉になぜ「鶴」が使われるようになったのか、というお話をしましょう。
鶴はあまり鳴くことはありませんが、その声は優美な姿に似つかわしくなく、とても甲高くよく通る声で鳴きます。権威者などの言葉のたとえになったのは、昔からめでたいことが起こる前兆の鳥として、高い位置を与えられてきたことも大きく影響してるようです。
鶴の一声の使い方・例文
- 長い議論の末、専務の鶴の一声でようやくプロジェクトが動き出した。
- 父の鶴の一声で、家族旅行の行き先が決まった。
- 彼が本社勤務を命じられたのは、社長の鶴の一声だった。