アンチテーゼ
「アンチテーゼ」という言葉は、日常会話の中でも使われるものです。アンチテーゼとは反対の意味を持つテーゼが、エヴァンゲリオンの主題歌「残酷な天使のテーゼ」に含まれていることからもなじみのある言葉ですね。
しかし、もともとは哲学用語のため正しい意味を知っている人が少ないのもこの言葉。よく使うので、正しく理解しておきたいですね。
この記事では、「アンチテーゼ」の意味や使い方などを解説します。
アンチテーゼの意味とは
「アンチテーゼ」の意味は「反定立(肯定的な主張に対する否定的な主張)」です。もともとはドイツ語でAntitheseと綴ります。
反意語の「テーゼ」の意味は「定立(ある問題に対する肯定的主張、命題)」のこと。これも、ドイツ語のtheseが語源です。これに反対などの意味があるアンチを付けてAntitheseになります。
ヘーゲル弁証法などでよく使われる哲学用語のため、反定立と言われてもなかなか意味が理解しにくいですね。一つ例を挙げます。
「日本の国民食はそば」というのがテーゼだとすると、「日本人でもうどんが好きな人もいるから、そばは国民食ではない」という主張がアンチテーゼ。
あくまで、テーゼがあるからこそアンチテーゼが生まれます。反対意見を言うだけだとアンチテーゼではありません。

アンチテーゼを使った文章・例文
- 現代社会へのアンチテーゼを唱えたロックバンドが若者からの絶大な支持を集めている。
- 大量消費社会へのアンチテーゼとして、物を持たない生活を実践する人が増えてきている。
- 残業が多い働き方に対するアンチテーゼとしてフリーランスやテレワークなど様々な就業形態が登場してきている。