テナント
「テナント」という言葉は、日本に住んでいればあちこちで目にする機会がありますよね。
おそらく店を畳んだ店舗の窓などに「テナント募集」という形で目にする機会がほとんどなのではないでしょうか。
そのことから、テナントとは「新しく店舗を構える」ことだと思っている方も多いはず。
確かに一般にも通じる不動産用語として間違ってはいませんが、実は正しい意味ではありません。
ここではそんなテナントの正しい意味や使い方を説明していきます。
テナントの意味とは
テナントとは、一般に「賃貸契約を交わして事務所や店舗を構えること」を指しますが、本来は「その土地や建物、部屋などの貸借人」を指す不動産用語なのです。
つまり、元々は借りた場所のことではなく借りる人や保有者のことを指すことばだったということです。
よく若手起業家が設立したIT会社が六本木のビルにテナント契約を結んだ、というニュースを見たことがあるかと思います。
ではマンションなどの「入居者募集中」もテナントに含まれるのかというと、これはちょっと意味合いが違ってきます。
テナントはあくまでも事業用の物件に用いられる用語で、マンションの場合は賃貸住宅になります。
テナントの使い方・例文
- テナント契約を結んでビルの一角に事務所を構え、ようやくIT会社としての体裁が整った。
- いつも仕事帰りに寄っていたパン屋に行くとテナント募集の紙が貼られていた。どうやら連休の間にお店がつぶれてしまったらしい。
- あの場所はここ数年ずっと空いたままで、ついにテナントを募ることもしなくなった。