機微
「機微(きび)」という言葉を聞いたことがあるかと思います。
ほとんどの場合は「心の機微」や「感情の機微」といった使い方がされますが、難しそうな雰囲気から、なんとなくしか理解していないという方も多いのではないでしょうか。
見た目ほど難しい言葉ではありませんので、この機会にしっかりと意味を理解しておきましょう。
機微の意味とは
機微(きび)とは、「簡単には理解できない微妙な事情」のことを指します。
他人に理由を察してもらうことが難しいこと、あるいは当人でなければ分からないような説明が困難なことを指します。
理解しがたい細かな事情以外にも、人の心の微妙な動きや、複雑な心境そのものを意味して用いられる場合もあります。
他にも、映画に隠された難解なテーマや、整理されていないデータやグラフなど、関係者が見ても容易に察することができないようなことについて広く用いられます。
また、そうした機微を敏感に感じ取る聡明な人のことを「聡い(さとい)」と表現します。
機微の誤用
同じ読み方の言葉に「驥尾」があります。
優れた人物に従っていれば、何かを成すことができるという意味の「驥尾に付す」ということわざに用いられる言葉で、「機微」とはまるで違う意味になるため注意が必要です。
機微の使い方・例文
- 少年の心の機微を見事に表現しており、最終候補に残るのも納得の作品だった。
- 組織運営の機微に関わる問題のため、短く説明するのは難しい。
- 何を言いたいのか分かりづらい機微な会見だったが、聡い人ならしっかりと理解したことだろう。