泡を食う
「泡を食う(あわをくう)」という言葉を一度は聞いたことがあるかと思います。
「稗を食う」や「霞(かすみ)を食う」と同じく、一文字の言葉に「食う」がついた形のため、似たような意味だと思われがちですが、全く違う意味合いの言葉になります。
日常生活でもこの言葉に当たる状況は多いため、知っておくと便利な言葉でもあります。
ここではそんな「泡を食う」について意味や使い方などを詳しくご紹介していきます。

泡を食うの意味とは
泡を食う(あわをくう)とは、「驚き慌てること」を意味します。
水辺であれば泡が立つほどに慌てているという意味で、「泡(あわ)」と「慌(あわ)てる」の音が同じなことと合わせて生まれた言葉だとされています。
形容する場合には、「泡を食ったように」といった使い方がされます。また、北海道の方言では「泡食う」と「を」を省略して用いられます。
よくある言い間違いに、「泡を吹く」や「泡を吹かせる」がありますが、動揺していることや精神的ショックを受けている状態を指します。
ちなみに、同じく泡が使われている言葉に「泡沫」がありますが、泡を食うとも泡を吹くとも全く違う意味になります。
泡を食うの使い方・例文
- テストはまだ先だからと息子は全く勉強する様子がないが、今から試験直前になって泡を食う様子が目に浮かぶようだ。
- 畑の作物を失敬している子どもがいたので、大声で怒鳴ったら、泡を食ったように逃げていった。
- 緊張と不安で、相手チームの早い攻めに対してひたすら泡食うことしか出来なかった昨年のリベンジを、今年は必ず果たしてみせる。