冥土の土産
「冥土の土産(めいどのみやげ)」という言葉をご存知でしょうか?
年配の方には馴染みのある言葉かもしれませんが、若い方だと「冥土」がなんなのか知らない方も多いかと思います。もちろん、若い女性のお手伝いさん「メイドさん」じゃないですよ。
というわけで今回は「冥土の土産」について解説します。

冥土の土産の意味とは
「冥土の土産(めいどのみやげ)」とは、冥土へ行くときに持っていく土産のこと。これがあったら(できたら)安心してあの世に旅立てるという物事を冗談めかして言う言葉です。
「めいどのみやげ」と読みます。
「冥土」というのは、仏教用語で、死んだ後に魂の行く先のことを指す言葉です。
冥途(めいど)とも書き、冥界(めいかい)・黄泉(よみ)などともいいます。いわゆる死後の世界、あの世とも云いますね。
死ぬときには何も持っていくことはできませんから、やり残したことや心残りを解消して、現世(この世)の思い出としたいという気持ちが「冥土の土産」という言葉に表されています。
冥途の土産ハラスメント
冗談ならまだしも、洒落にならない「冥土の土産」を要求する高齢者がいるということで「冥土の土産ハラスメント」という言葉も生まれました。
例えば、入院中の男性患者が看護師に「最後に裸をみせてくれ」と迫ったなどという話があります。
真偽のほどは定かではありませんが、自分の命を盾にして、わがままな要求を通そうとする高齢者が増えているとのことです。
冥土の土産を使った文章・例文
1.死ぬ前に新婚旅行で行った熱海に来れたのはいい思い出になったよ。これを冥途の土産としよう。
2.冥途の土産に、ひと目お前の花嫁姿を見たいもんだねぇ…。