経緯
皆さんは「経緯(いきさつ/けいい)」という熟語を何と読みますか?
「経緯」には「いきさつ」「けいい」などの読み方があり、読み方が違えば意味も違います。
きちんと理解して間違わないようにしましょう。
今回は「経緯」という言葉について詳しく解説します。
経緯の意味とは
経緯という熟語には複数の読み方があり、読み方によって意味が変わってきます。
まず、「けいい」という読み方の場合、以下のような多くの意味があります。
・物事の成り行きや込み入った事情
・縦糸と横糸、縦と横
・経度と緯度
・秩序を通し、治め整える
「経」には「織物の縦糸。縦の線。南北を結ぶ線」などの意味があり、「織物の横糸。横の線。東西を結ぶ線」という意味の「緯」とは対義語の組み合わせによる熟語になります。
縦糸と横糸の織り合わせというイメージから、地球儀の東西線・南北線を「緯度」と「経度」と呼ぶようになったり、様々な要素が組み合わさった複雑な事情である様子をたとえた言葉として使われるようになったということは容易に想像がつきます。
「いきさつ」と読む場合は、上記の「けいい」の意味の中で「物事の成り行きや込み入った事情」のみを表した言葉になります。
また、「たてぬき」という読み方もあり、こちらは「縦糸と横糸」という意味になります。
似た言葉に「経過」がありますが、これは「一定の時間内における物事の進行具合」という意味です。
「経緯」が「縦横に因果が絡み合った物事の様子」のイメージなら、「経過」は「時間の進行によって変化する物事の様子」であるという違いがあります。
経緯の使い方・例文
- 企画に大きなミスがあったので、謝罪とともに事の経緯を上司に説明した。
- 仲の良かった二人が別れたと聞いて、驚いて経緯を尋ねた。