薫陶
「薫陶(くんとう)」という言葉をご存知でしょうか。
ニュースや記事など、ほとんどの場合は「薫陶を受ける」という形で用いられていますが、日常生活ではあまり聞く機会のない言葉のため、意味どころか読み方も知らないという方は少なくないのではないでしょうか。
ここではそんな「薫陶」について、意味や類語など詳しくご紹介していきます。
薫陶の意味とは
薫陶とは、「徳や人柄によって相手を感化して、人格者に育てること」を指します。
読み方は「くんとう」になります。
香の薫りを練り込み、形を整えて陶器を作り上げるという意味から、自らの品性や道徳性によって人を立派な人間になるよう導くことを意味します。
実際に教えを受けることだけでなく、書物などから一方的に影響を受けることも「薫陶を受ける」と表現します。
「薫陶を与える」という表現もされますが、教える当人ではなく、第三者が「彼女は彼に薫陶を与えた」という使い方になります。

薫陶の類語
育てるという意味では、「教育」や「教養」、「育英」などが挙げられ、影響を及ぼすという意味では「感化」や「感銘」などが挙げられます。
また反対語・対義語として、決して見習うべきでない悪い見本を元に人格者となることを「反面教師にする」といいます。
薫陶の使い方・例文
- 3年間全国でも有名な名将の薫陶を受け、ついにその才能が開花した。
- 同期はみんな会社の業績と大きさを目当てに入社したが、自分は純粋にこの社長の薫陶を受けるのが目的だった。
- カメラに一瞬移った観客席の女性が、優勝した選手に薫陶を与えた人物だとは思わなかった。