尊厳
皆さんは「尊厳(そんげん)」という言葉をご存知でしょうか。
日常で聞くことはほとんどない言葉ですが、私たちの生活に密接にかかわる概念に関係しています。
社会生活を営むにあたって忘れてはいけない言葉なのです。
今回は「尊厳」という言葉について詳しく解説します。
尊厳の意味とは
尊厳とは「とうとくおごそかなこと。気高く威厳があり犯しがたいこと。」という意味です。
読み方は「そんげん」です。
この言葉が使われる用例でもっとも有名なのは国際法や憲法の条文です。
全ての個人が互いを人間として尊重する法の原理を「個人の尊厳」といいます。
基本的人権の根拠となる考え方であり、日本国憲法では最高の権利であるとされています。
国際連合憲章や世界人権宣言など、国際的に人権を保障する法律にも出てくる言葉であり、「個人の尊厳」があらゆる人間の権利を保証する重要なものであることが分かります。
また、「尊厳死」というものもあります。
これは生命維持装置に繋がれた状態で生きながらえるよりは、自分らしい死を迎えたいという考え方です。
英語ではリビングウィルといいます。
望み通りの「尊厳死」を迎えるには、終末医療の前にあたって医師や家族と話し合いをし、生命維持装置を使って延命措置をするかどうかを事前に決めておくことが必要です。
患者を苦痛のある延命治療から解放するために行う「安楽死」との違いに注意しましょう。
尊厳の使い方・例文
- いじめやパワハラ、セクハラは個人の尊厳に対する冒とくだ。
- 人間の尊厳を守ることは、人権を考えるうえでの基本だ。